問い合わせフォームから送ったあと、画面に「送信しました」とだけ出て、本当に届いたのか不安になったことはありませんか?
私は、ホームページの作成と管理を担当してきました。作る側は、送ったあとの画面をほとんど見ません。自分で送る理由が、テストのときくらいしか無いからです。面倒くさがりの私は、届いたか分からないと、電話で確かめるのも億劫になります。
まずは、自社のフォームから自分で一度送ってみるところからです。
- 送ったあとの画面と自動の返信メールには、届いたこと・返事の方法と目安・急ぎのときの連絡先・届かないときの案内の4つを書く
- 書く前に、自社のフォームから自分で送り、送る人の目で読む
- 返事までの目安は、返事をする人と決めた、守れる書き方にする
送った人が知りたいのは「届いたか」と「この先どうなるか」です
送信のボタンを押した人が知りたいのは、大きく2つです。送った内容が届いたか。そして、この先いつ、どうやって返事が来るのか。
たとえば、図面の加工を相談したい設計の担当者が、昼休みにフォームから送ったとします。画面には「送信しました。ありがとうございました。」とだけ出ました。メールの受信箱を見ても、何も届いていません。
この人には、届いたかどうかを確かめる手がかりがありません。返事がメールで来るのか、電話で来るのかも分かりません。上司に「先方から返事は来た?」と聞かれても、答えようがないのです。
連絡の方法ごとに相手が知りたいことは、問い合わせ先がすぐ見つかるホームページの表で短く触れました。フォームの行に書いたのは「送ったあと、どうなるのか」です。
それに答えるのが、送ったあとの画面(送信が終わったときに出るページ)です。もう1つが、自動の返信メール(自動返信メールとも呼ぶ、フォームから送ると仕組みが自動で送るメール)です。この2つに、次の4つを書いておきます。
- 届いたこと
- 返事の方法(メールか電話か)と、返事までの目安
- 急ぎのときの連絡先と、受付の曜日・時間
- 自動の返信メールが届かないときの案内
「ありがとうございました」だけで十分、という考えには、私は賛成できません。お礼は大事です。でも、送った人が困るのは、お礼が無いことではなく、この先が見えないことです。
この先どうなるかが分かれば、送った人は待つあいだに迷いません。送る側に立つと、「待つしかない」状態は地味にしんどいんですよね。
まず自社のフォームから自分で送り、送ったあとの画面とメールを読みます
書く中身を決める前に、自社のフォームから自分で一度送ってみます。最後に自社のフォームから送ったのは、いつか覚えていますか?
作ったときのテストのまま、何年も見ていないこともあります。その間に、受付の時間や担当が変わっているかもしれません。私なら、次の順で送ります。
受ける側に、テストで送ることを伝えておく
問い合わせを受ける営業や事務の人に、先に一言かけておきます。内容の欄の最初にも「テストです。返事は不要です」と書きます。
自分で読めるメールアドレスで送る
会社のアドレスのほかに、スマホで見ている自分のアドレスでも送ると、届き方の違いが分かります。
送ったあとの画面を保存する
画面はそのまま保存しておきます。直す前と後を並べて見られるようにするためです。
届いたメールを、送った人のつもりで読む
件名、差出人の名前、最初の数行の順に読みます。受信箱に並んだときの見え方も確かめます。
テストで送ることは、受ける側に先に伝えておきます。伝えずに送ると、本物の問い合わせとして返事の準備が始まってしまうことがあります。
読むときは、上の4つが書いてあるかに加えて、次の所も見てください。
- 件名だけで、どこの会社からのメールか分かるか
- 差出人の名前が、会社名になっているか
- 画面とメールで、返事の方法や目安が食い違っていないか
- メールが受信箱ではなく、迷惑メールのフォルダに入っていないか
正直、自分の会社に自分で問い合わせるのは、少し照れくさい作業です。それでも、送る人と同じものを見ないと、どこで不安になるかは分かりません。読んで気になった所は、その場でメモに残しておきます。
送信後の画面には、届いたことと、この先の流れを書きます
送ったあとの画面には、上から「届いたこと」「この先の流れ」「急ぎのときの連絡先」の順に書きます。
たとえば、「送信完了」という見出しと、「ありがとうございました」の文だけの画面があるとします。届いたことは分かりますが、この先のことは何も分かりません。
直すときは、次の5つの部品を、この順に並べます。
- 見出し:「お問い合わせを受け付けました」
- 返事の方法と目安:「担当者から、メールでご連絡します」と、返事までの目安
- 確認のメールの案内:確認のメールを送ったことと、届かないときにどうすればよいか
- 急ぎのときの連絡先:電話番号と、受付の曜日・時間
- 戻るボタン:「製品のページに戻る」
届いたことは、画面のいちばん上の見出しで言い切ります。見出しだけ読んで画面を閉じる人にも、それで伝わるからです。「送信完了」より「受け付けました」のほうが、相手の側に立った言い方になります。
急ぎのときの電話番号は、文の中に埋めずに、目に入る所へ置きます。送ったあとで「やっぱり今日中に話したい」と思った人が、すぐ探せるようにするためです。
戻るボタンの行き先を製品のページにしたのは、送ったあとも、ほかの製品を見たい人がいるからです。ボタンが無いと、次にどこへ行けばよいかで迷わせてしまいます。


返事までの目安は、受ける側と決めた守れる書き方にする
返事までの目安は、作る人が決めずに、返事をする人と一緒に決めます。
「目安は書かないほうが安全だ」と考える人もいます。でも、送る人の側から見ると逆です。目安が無いと、いつまで待てばよいのかが分からず、かえって何度も確かめたくなります。
聞くことは、届いた問い合わせを最初に読むのは誰か、休みや出張のときは誰が代わるか、の2つで足ります。
日数を書くなら、私なら、いちばん忙しい時期でも守れる日数にします。日数を書きにくい会社もあるはずです。だったら、遅れる場合の書き方だけ決めておく手もあります。たとえば「休業日をはさむ場合は、休み明けのご連絡になります」です。
書いた目安は、送った人との小さな約束です。守れる書き方にしておけば、待つ人も、返事をする人も、無理をしなくて済みます。
自動の返信メールには、送った内容の控えと連絡先を入れます
自動の返信メールは、送った人の手元に残る控えです。画面は閉じたら消えますが、メールはあとから見返せます。
送った人は、そのメールを上司に転送して「ここに問い合わせました」と伝えることもあります。だから、何を送ったかと、どこに連絡すればよいかが、メールだけで分かるようにしておきます。
たとえば、次のような形です。かっこの中は、自社の言葉に置き換えてください。
件名:【(会社名)】お問い合わせを受け付けました
(お名前)様
このメールは、お問い合わせを受け付けたことをお知らせするため、自動でお送りしています。
担当者から、あらためてメールでご連絡します。(返事までの目安)
お急ぎの場合は、お電話でご連絡ください。(電話番号、受付の曜日と時間)
【お送りいただいた内容】
(ご用件)
(内容)
このメールにお心当たりがない場合は、お手数ですが(連絡先)までお知らせください。
(会社名、住所、電話番号、ホームページのURL)
件名に会社名を入れるのは、受信箱で探すときの手がかりになるからです。最初に「自動でお送りしています」と書くのは、人が書いた返事と取り違えないようにするためです。
送った内容の控えは、フォームに書いてもらった項目をそのまま載せます。項目そのものの絞り方は、問い合わせフォームの項目の絞り方にまとめました。項目が少なければ、控えも短く読みやすくなります。
「自動の返信は、丁寧なほどよい」は、半分しか合っていません。季節のあいさつや会社の紹介を長く書くと、肝心の連絡先が下に埋もれます。自動の返信は、短く、連絡先が見つけやすいことを優先します。
自動の返信が届かない人のための案内を、画面に書いておく
自動の返信メールは、届かないことがあります。たとえば、メールアドレスを打ち間違えたときや、迷惑メールのフォルダに振り分けられたときです。
届かない人には、メールの中の案内は読めません。だから、届かないときの案内は、送ったあとの画面に書いておきます。たとえば、画面の確認のメールの案内に、次のように書きます。「確認のメールが届かない場合は、メールアドレスが違っているか、迷惑メールのフォルダに入っていることがあります。お手数ですが、お電話でお知らせください」。
アドレスが違っていると、担当者からの返事も届きません。届かないときの連絡先は、メールではなく電話にしておきます。
届かないことを前提に書くのは、少し後ろ向きに見えるかもしれません。それでも私は、ここを書いておくほうが送る人に親切だと考えています。
自動の返信で、見積もりや納期を約束しない
自動の返信は、誰も内容を読む前に送られます。だから、見積もりや納期、引き受けられるかどうかを約束する言葉は書きません。
たとえば「ご依頼を承りました」と書くと、引き受けてもらえたと読む人もいます。内容を読んでから、お断りすることもあるはずです。私なら「承りました」は使わず、「受け付けました」にとどめます。
「承りました」「対応いたします」のように、引き受けたと読める言葉は、内容を読む前に送る自動の返信には書かないでおきます。
書いた内容が今も合っているかを、ときどき送って確かめます
送ったあとの画面と自動の返信は、一度書くと見直されにくい所です。だから、ときどき自分で送って確かめます。
電話番号や受付の時間、返事をする担当が変わっても、この2つは書き換えを忘れがちになります。ふだんのページと違って、送らないと目に入らないからです。
たとえば、受付の時間を短くしたのに、自動の返信には前の時間が残っていたとします。送った人は、書いてある時間に電話をかけて、つながらずに困ります。
面倒くさがりの私は、目に入らない所の見直しを後回しにしがちです。じゃあ、どうするか。思い出すきっかけを決めておきます。
- 電話番号や受付の曜日・時間を変えたとき
- 問い合わせの返事をする担当や部署が変わったとき
- 年末年始や夏の休みのような、長い休みの前
長い休みの前は、休み中に届いた問い合わせへの返事が休み明けになることを、画面と自動の返信に書き足します。休みが終わったら、書き足した文を消すのも忘れずに。残ったままだと、休みでもないのに返事が遅れるように読めてしまいます。
直したあとは、受ける側に「届いていますか」という電話が減ったかを聞いてみます。感覚だけで「良くなった」と言わないのが、私の決めごとです。あなたの会社の画面には、急ぎのときの電話番号が書いてありますか?
まとめ:送ったあとの画面と自動の返信に、4つを書いておく
- 自社のフォームから自分で送り、送ったあとの画面とメールを、送る人の目で読む
- 届いたこと、返事の方法と目安、急ぎのときの連絡先、届かないときの案内の4つを書く
- 目安は返事をする人と決め、電話番号や受付の時間を変えたら、もう一度送って確かめる
どれも、フォームの作りを大きく変えなくても、書く言葉を直すだけで始められます。まずは小さく試してみてください。最初の一歩は、自社のフォームから一度送ってみることです。
送ってみて、画面やメールのどこを直せばよいか迷ったら、気軽にご相談ください。Next Creations は、中小製造業向けに、ホームページの制作と改善をしています。直すと決めていなくても、今の画面を一緒に見るところから始められます。連絡先は info@next-creations.jp です。



